前編の続きから 日本でのフェアユースの必要性 日本版フェアユースの議論がされ、一応の立法に至った後も、フェアユース的な規定が望まれる声はなくなっていない。むしろ、仕上がった条文を見て個別の権利制限規定に失望したことで、より強い声が上がっているように感じる。 では、なぜ日本でフェアユース的な規定の導入が望まれるのか。フェアユースのメリットには大きく下記のようなものが挙げられる。 フェアユースのメリット フェアユースが必要とされる理由。 一つは、立法は完全なものたりえないという点。 つまり、個別の制限規定に該当しない利用行為であっても、社会的に公正な利用行為であり許容されるべきと認知されるものは存在する。 技術が進展し、著作物の利用形態も様々となっている今日では、権利制限すべき利用形態を一つ一つ法律で定義することは困難である。 ガチガチに要件をかためた個別規定ではカバーしきれない範囲が存在する
![フェアユースについてもう一度考える (日本におけるフェアユースの必要性)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bd2ea7daa5ce7a142f000df634625e2d842083fb/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fipfbiz.com%2Fwp-content%2Fuploads%2F2014%2F11%2Ff83e3c1e3675b54a43ff8f84949110c0.jpg)