「この判決を承服するわけにはいかない」。「つくば風車裁判」の控訴審判決を受けて20日、記者会見した茨城県つくば市の市原健一市長は厳しい表情でこう述べた。東京高裁の判決は早稲田大に約2億円の支払いを命じた1審東京地裁の判決を変更し、賠償額を約8960万円に減額。市側の過失割合も1審の3割から7割へと大幅に重くした。同市は最高裁へ上告する方針だが、予想もしなかった厳しい判決に市幹部には怒りと困惑が広がっている。(篠崎理) 判決では、「早大は風力発電機導入のための調査や計画の具体化に関して適切な指導や助言すべき義務を怠った」など、早大側の一定の責任を認めた。一方、同市に対しては「交付金を得られることが判明するやコンサルタント会社が根拠も示さず作成した原案を格別な検証もないまま採用した」などと指摘。「早大より格段に重い過失がある」と結論づけた。 これに対し、市原市長は「市の担当者に深い専門性や知識