マツタケのことがずっと気になっていた。 3月に行った、三重の秘宝館。 あの空間では、見るものすべてが目と脳に飛び込んできて何もかも鮮烈だったが、今でも思い出すのは「ちり紙で作ったマツタケ」だ。 超越した意味不明っぷりに私は感動した。 こんなに心に残る作品を、私は今まで見たことがあっただろうか。ない。そして私もこんな芸術を、作ってみようと思ってしまったのだ。 (text by 土屋 遊) 準備はやたらと周到 用意したのは、ちり紙とライター。 なぜなら、それ以外の情報がなかった。 感動に至るまでには失敗も多いだろう。 余裕を持って準備にとりかかる。