娘が大阪の大学に進学することになり、その新居探しを兼ねて家族旅行をしていたんです。京都、奈良と回って大阪についた直後くらいですね。向こうは揺れなかったし、テレビを見ていなかったこともあって、リアルタイムではまったく状況を理解していませんでした。携帯電話がやたらと会社から着信があってヘンだなとは思ったんですよ。でも、その時点では休暇中にうるせぇな……と無視を決め込んでいた。娘に「凄く大きい地震があったみたい」と言われても、「そうかぁ。 まあ、お好み焼きでも食べようや」と。 ――地震のことを知ったのはいつ頃だったんでしょう? 藤村 夕食後ですね。しつこく携帯電話が鳴るので仕方なくチェックすると、会社からの身元確認だった。その時点で連絡がつかなかったのが僕と数人くらい。慌ててテレビをつけると、想像を絶する光景が広がっていた。そのときの僕は、家族の前でつとめて平静に振舞うことで精一杯でした。 ――
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