1978年、ホンダ・プレリュード(初代)に国産車として初めて電動サンルーフが採用された。オープンカーでもないのに、心地良い風や青空を直接感じられるあの雰囲気は、モデルチェンジした2代目が「デートカー」として人気となったプレリュードの、魅力のひとつでもあった。 こうして当時の若者に大いに受け入れられた電動サンルーフは、その後、デートカーや高級車にとどまらず、当時ブームだったRVやミニバンにも採用が広がるなど、1990年代前半にかけて、人気アイテムへと成長。バブル景気に沸いていた当時、多くの日本人が憧れたクルマの贅沢装備のひとつとしてもてはやされた。 しかしながら2000年頃から徐々に減少していき、いまでは電動開閉するサンルーフはその姿を減らしている。なぜあれほどもてはやされた電動サンルーフが衰退したのか。そこには、ある事情があった。 フルオープンにすれば車内に光が差し込み、風の流れや周囲の音