来週開かれる伊勢志摩サミットで、ホスト国の日本は、世界経済の不安を払拭するため、財政出動について国際協調を求めるようだ。では、この3年で最も激しい緊縮財政をした国はどこかと言えば、日本である。緊縮財政が有害だとするなら、自ら改めれば良い。しかも、米国とドイツは、2016年には拡張財政を予定しており、更なる緊縮をするつもりの日本とは異なる。日本の主張などお笑い草だが、サミットを御旗に国内の財政タカ派を降し、愚行をやめてくれるなら、世界にとって有益だ。だから、お付き合いはしましょうというところであろう。 ……… 5/18に公表された1-3月期のGDPは、実質季調値で530兆円と、1年前と同額にとどまり、日本経済がゼロ成長状態にあることが再確認された。この3年、大まかに言えば、輸出は増加し、住宅投資は、消費税後の反動減を経て、回復を見せ、公共投資は高水準にあった。景気の「リード役」の三需要がこう