予定では、前回の続きで「通説への挑戦」を書くつもりだったのだが、ここ数日で興味深い動きがあったので、これを取り上げたい。それは「官僚の国会待機」という問題である。 きっかけは今回の大型台風だ。以下、ネットで広がっていることをベースにした限りでは、次のような経緯である。首都圏に台風が迫る11日(金)、某野党議員からの質問通告が深夜になってしまったので、多くの官僚が役所内で待機を強いられた。このことをある現役官僚がネット上で訴えた。台風が迫っているから自宅に戻りたいのに戻れないという訴えである。ネット上では、官僚側が同情を集め、某野党議員が大批判を浴びるという展開になっている。 ここではこの具体的事例そのものを議論するのではなく、そもそも国会答弁に至るまでの官僚の役割とはどんなことなのかを述べてみたい。以下は官僚経験者にとっては当たり前すぎて珍しくもなんともない話なのだが、よく考えてみたら、一