「大変お騒がせして申し訳ない。なぜ間違ったのかよく調査したい」―。福島第1原発2号機のタービン建屋にたまった水の放射能をめぐり、誤った測定値を発表したことについて、東京電力の武藤栄副社長(原子力担当)は27日夜と28日未明、緊急記者会見を開いて頭を下げた。武藤副社長は26日にも別件で訂正発表しており、混乱ぶりを印象付けた。 東電の説明では、サンプルの水を採取したのは26日朝。同日夕の測定で、分析機器から出た結果をうのみにし、セシウム134をガンマ線の特徴が似たヨウ素134と取り違えたという。 放射能は時間の経過に伴って減少する。当初発表されたのは採取時点までさかのぼって計算した数値だったが、半減期が約2年のセシウム134に対し、ヨウ素134は約53分と短いため、逆算した数値が極端に高まった。 本来ならば、他の物質に比べてヨウ素134が突出していることを疑問視すべきだった。国の原子力安