異世界転生・転移と呼ばれる小説群が流行っている。特に小説家になろうというwebサイトを中心に、いわゆるアマチュアな物書き(一般ユーザー)たちが、異世界を舞台に物語を描いているのだ。こうした異世界転生ものの流行に対して「なぜ流行っているのか?」といった議論は複数あるが、筆者が200作品ほど小説家になろうで作品を読んでみた結果の疑問は、「なぜ異世界に行きたいのか?」である。この「異世界」に非常に魅力を感じる何かがあるに違いない、そう考えた筆者は現代日本社会の状況と照らし合わせながら、異世界でないといけない理由を考察したいと思う。 異世界転生・転移とは何か異世界転生・転移というのは何かということについて、既に多くの論調がみられるが、いわゆる仏教的価値観における輪廻転生の概念を、現世と地獄の往復ではなく、別世界(異世界)に転生(生まれなおし)をするという、魂の存在を前提とした世界観ということだろう
![異世界に転生したい18歳は4割?異世界になぜ行きたいと思うのか|バンビロコン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3da157ac7b0e34e7baa9dd80ce7ea44e7247b204/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F31188824%2Fpicture_pc_eb92e210a446e58fcb67e33ae6cec57c.png)