平均寿命200歳の人類、脳型コンピューターを搭載したロボット……5年前、ソフトバンクグループ <9984> の法人向けイベント「SoftBank World 2013」で孫正義氏は新30年ビジョンの策定にあたって構想した「300年後の未来」について熱く語った。まるでSF映画を想わせる大胆な仮説に筆者も胸を躍らせたものだ。 孫氏の言葉で特に印象的だったのは「デジタル・オア・ダイ」である。300年後の未来像をベースに「30年後」を想定すると、コンピュータチップ数は人間の脳の10万倍、スマートフォンのメモリ容量は100万倍、通信速度は300万倍が当たり前になる。すなわち、これから「30年後」を見据えると「企業はデジタル化するか、それとも自らもう先がない状態に追い込まれるか」「デジタル化しなければ企業は世界に挑戦できない」という見立てである。 あれから5年、株式市場では孫氏の未来予測の「序章」とも