2008年に死亡した帝京大(本部・東京都板橋区)の沖永荘一(そういち)元総長が、約15億円の金融資産をリヒテンシュタインの銀行に残していたことがわかり、息子の沖永佳史(よしひと)学長らが東京国税局の税務調査を受け、過少申告加算税を含めて約4億円を追徴課税されたことが分かった。ドイツ政府から銀行の口座情報が日本の国税庁に提供され、申告漏れが明らかになったという。 元総長の遺産が見つかったのは、スイスの隣国リヒテンシュタインにある銀行。関係者によると、元総長は生前、この銀行に口座を設け、株式など約15億円分の金融資産を運用。08年9月に死亡した後は相続財産となっていたが、次男の沖永学長ら遺族は、この金融資産は申告していなかったという。 帝京大学は「理事長と連絡がつかず、分かる人がいない」としている。 リヒテンシュタインは、タックス・ヘイブン(租税回避地)の一つ。運用益への課税を抑えるなど