前回の記事で、木村紺先生の擬音使いについて触れましたが、それからちょっと派生して、木村先生のフキダシの使い方について少々。 フキダシと言えば中に文字を書いてセリフを表すものと相場が決まっていますが、それも使い方次第で色々な視覚的効果をもたらします。 まず一つに、前回書いたように、フキダシの中に擬音を入れることで、音と音を発生させたものに心理的な距離を感じさせる、あるいはその擬音があるキャラクターに固有のニュアンスを持って聞こえていることを表すことができます。 (神戸在住 5巻 p60) (神戸在住 7巻 p114) (からん 1巻 p141) これについては、前回の記事とコメント欄のARRさんのコメントに詳しいです。 次に、コマを越境してフキダシが書かれるというものがあります。 (神戸在住 8巻 p28) (神戸在住 9巻 p110) 前者の例は、小さめのフキダシがいくつも連鎖しており、そ