戦国乱世に花開いた華道・池坊専好 花で戦さに挑むどんな人物であったか?花戦さ 鬼塚 忠 著 角川文庫 戦国乱世の世、死が人々のすぐそばに存在していた時代に花開いた華道。 人の命が容易く儚く消えてゆく時代に、僧侶として花の人として、自分の花で人を勇気づけ「生きる力」を伝えようとした池坊専好の生涯を書いた時代小説です。 作中で描写された花は、今公開中の映画「花戦さ」と併せて観れば、ますます専好の立花を感じ取れると思います。 現代社会も500年前と変わらず、戦争が絶えず、格差が拡がり、生きづらい世の中でありますが、「つらい時、苦しい時、寄り添ってくれる花」があれば、一時の潤いになる。 それを感じさせてくれる一読に値する本です。 池坊 専好(いけのぼう せんこう)は、華道の流派池坊の家元およびその継承予定者が名乗る名跡。安土桃山時代から現代にかけて4人がこの名を名乗った。 池坊専好(初代)(天文5