<研究の背景と経緯> ビッグデータやモノのインターネット(Internet of Things:IoT)など情報通信技術の目覚ましい発展に伴い、実空間でさまざまな情報を計測する新しいセンシング技術が重要性を増しています。特に、人間の生体情報を計測する技術の研究開発が活発に進められています。その結果、腕時計型のウェアラブルデバイス注1)を装着しただけで、日常的な活動中に脈波が簡単に計測できるようになりつつあるなど、生体情報計測は目覚ましい発展を遂げています。 人間の運動や生体情報を精度良く電子的に計測するためには、センサーや電子回路を計測対象に近づける必要があります。特に、センサーを測定対象に直接接触させることによって、計測の信頼性を改善することができます。ところが、従来のエレクトロニクスは、シリコンを中心とした硬い電子素材で作られてきたため、硬い電子部品を生体に直接接触させた場合、装着時の