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「金融引き締めスタンス」の採用は被災地の経済活動や、被災地を支える日本全体の活動を停滞させてしまう Yuya Shino-REUTERS この20数年、災害に対しての経済政策は適切ではなかった 熊本地震の強い余震が続くなか、被害の全容は正確につかむのが難しい状況が続いている。避難生活者も屋内・屋外ともに10数万人いるといわれているが、その実数の把握も困難なままだ。これだけの強い地震が波状的に、しかも震源地を広範囲に移動しながら長期間続くことは、専門家も未知の領域だという報道にも接した。 深刻な被害を招く大地震には、この20年以上で何度も日本社会は経験してきた。阪神淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災、そして今回の熊本地震。もちろんこれ以外にも数多くの地震があり、ひどい被害があった。もちろん地震だけではなく、自然現象に起因する様々な災害があり、社会に深刻な被害を残し、その影響は容易に消え
5000億%のインフレ ジンバブエで発行された100兆ジンバブエドル札 Philimon Bulawayo-REUTERS 東京、大塚の駅前に「岩舟」という蕎麦の名店がある。店の構えはお蕎麦屋さんとは思えないモダンな造りだが、開店前から人が並ぶ人気のお店でもある。そこでつい最近、評論家の古谷経衡氏と待ち合わせて昼食をともにした。彼も僕も大の蕎麦好きなのである。ただ今回は蕎麦をめぐる経済学の話ではない。 この連載では、僕が街角でみかけたものを気軽に経済学の視点から書くという企画だ。ちなみに「街角経済学」とは、戦前に活躍した当時のリフレ派(デフレを脱して低インフレ状態にすることで経済を活性化する政策を支持する人たち)の代表者であった小汀利得の代表作『街角経済学』(1931年)からそのまま表題を拝借している。 で、古谷氏とその蕎麦屋を出た後に、彼が送ってくれるというので車で赤坂までドライブに
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