前編『Jリーグからのベルギー派遣コーチに聞く「欧州の育成は何が違うか」』を読む>> 日本サッカー協会とJリーグによる育成年代の強化を目的とした協働プログラム(JJP)によってアンデルレヒト(ベルギー)に渡った坪倉進弥氏の経験は、まだわずか4カ月だというのに相当濃いものとなっていた。年齢と経験を経てからの異文化経験も、若い頃のそれとは違った意味で、意義深いものとなりうるのだと、あらためて感じられる。 去年11月の国際大会に出場したアンデルレヒトの下部チーム。育成には定評がある――1年間の研修中にはいろいろなことがありそうですね。 「4ヵ月でもいろいろ感じます。『日本と世界の差は?』と聞かれても全くわからないですよ。基本的に『日本とベルギーの違いは?』というように、あまりしょっちゅう比べないように意識しているんです」 ――なぜですか? 「日本で培ってきた基準ではなく、新たにサッカー指導者を始め