ロバート・シラー(Robert Shiller)は、私に比べると、「拡張的な財政緊縮」論にいくらか寛容なようだ。とは言え、政府による緊縮策は景気の刺激(拡張)につながらないというのが彼の最終的な結論のようだ。 “Does Austerity Promote Economic Growth?” by Robert J. Shiller, Project Syndicate: オランダ生まれでイギリスで活躍した哲学者にして風刺家のバーナード・マンデヴィル(Bernard Mandeville)は、今や古典となっている『蜂の寓話:個人の悪徳は公共の利益』(1724年刊)で、繫栄していた蜂の社会が節制という美徳に急遽目覚めた末にどんな帰結を迎えたかを韻文(詩)のかたちで描き出している。浪費や贅沢(ぜいたく)から一斉に手が引かれた末に、どんな結果が待っていたか? 土地も家屋もその値が下がる。 かのテ
![マーク・ソーマ 「緊縮策は経済を成長させるか?」(2012年1月18日)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1a88e6987be3093c4385a1c40a6e51e605f8e9f2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fi0.wp.com%2Fecon101.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2023%2F04%2F23013458_s.jpg%3Ffit%3D640%252C427%26ssl%3D1)