今年のノーベル経済学賞はトーマス・サージェントとクリストファー・シムズの両氏の与えられた。特にシムズ氏については僕は専門外すぎてわからないので書くのは遠慮するが、サージェント氏の業績のあるものを少なからず熟読した経験もあり(いまも定期的に繰り返し読んでいる)、ここで簡単にコメントしたい。 http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/economics/laureates/2011/ サージェントは1943年生まれ。カリフォルニア州バサーデナ生まれ。68年にハーバードでPhDを取得。ニューヨーク大学の経済学教授。ルーカスらと合理的期待形成を基にしたマクロ経済学の立場で有名で、その代表的なテキストは80年代から90年代にかけてよく読まれていたと思う。サージェントの長いキャリアの前半について、経済学史家のマーク・ブローグの『ケインズ以後の100大経済学者』から引
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