トヨタ自動車は7日、昨年から続く世界的な半導体不足を理由とした初の生産調整に踏み切った。生産子会社のトヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)の2工場3ラインを対象に、3~8日間停止。小型車「ヤリス」、スポーツタイプ多目的車(SUV)「ヤリスクロス」「C-HR」の供給が滞り、販売店は納期の長期化に直面する。当面の影響は限定的とみられるが、半導体不足の動向によっては先行きに不透明感も漂う。 【表】稼働停止する工場と日程、影響を受ける車種の一覧 稼働を停止する工場と日程、対象車種は表の通りで、影響台数は約2万台に及ぶ。日本自動車販売協会連合会によると、ヤリスクロスを含む「ヤリス」の5月の販売台数は1万6660台。9カ月連続で車名別国内新車販売台数の首位を走るが、生産調整で急ブレーキが掛かる。 ネッツトヨタ仙台(仙台市宮城野区)で売り上げの約3割を占めるヤリス、ヤリスクロスは「大黒柱」とも言える存在だ。