「日本の行政機関が使う片仮名表記の英語は適切なのか」との声が「読者とともに 特別報道室」に寄せられた。新型コロナウイルス感染症が世界的な拡大を見せる中、連日、聞き慣れない言葉が飛び交う。「分かりづらい」という意見に加え、本来の意味から外れた使用に対して違和感を唱える人もいる。 パンデミック(世界的大流行)、クラスター(感染者集団)、オーバーシュート(爆発的患者急増)、ロックダウン(都市封鎖)…。 新型コロナを巡り、行政機関の発表や記者会見で使用されている言葉だ。いかにも医学的な専門用語に聞こえるが、実は全てが専門用語というわけではない。 特に「オーバーシュート」の元々の意味は「行き過ぎる」「(的を)外す」「超過する」など。金融市場や統計で用いられることが多く「爆発的な感染者急増」といった語義はない。 専門家はどう見ているのか。東北大病院感染管理室長の徳田浩一特命教授(感染制御学)は「オーバ