夫はずっと子供がほしいと思っているけれど、私はずっと子育てに不安があって長い間妊娠を避けてきた。 理由は主に十代で発病した持病による体力的な問題。これは下手したら命を落とすもの。持病があるといっても上手に付き合えば長生きもできるし、生活に支障を及ぼすこともあまりない。妊娠出産も可能。とはいえ現在の医学では一生治ることはないので、普通の医療保険にも入れない。免疫を下げないように、体力を消耗しないように、休み休みそっと暮らしている。 そうこうする間に生物学的に妊娠出産の条件は年々厳しくなってくる。「治る病気なら『もう少し状態がよくなってから』っていう考え方もあるけど、変わらないなら少しでも早い方が楽だよ」と医者に言われてはっとしたときには、もうタイムリミットが目前だった。 実は子供を持つのが不安な理由の一つに、子供に障害があった場合どうしたらいいのかわからないということがある。根拠はないけれど