今回は前回言及したクロード・シャノンについて書いてみよう。時は少し戻り、第二次大戦前の話となる。 クロード・シャノンは1916年にミシガン州で生まれ育った。子供の頃から機械や電気を使った実験をして遊んでいたそうである。飛び級して地元の大学に16歳で入学し、1936年に電気工学と数学の二つの学士号を取って卒業した。極端な天才肌という感じではなかったようであるが、若い頃から非凡な才能を見せていたことは間違いない。 「ネズミ・ロボット」実験中のクロード・シャノン 詳しくは下記の「止まらぬ発明欲と後進の育成」参照 ■スイッチング回路を使った論理演算 その後MITの大学院に進学し、そこで「電気的なスイッチを使った回路で論理演算をする機械を作ることができる」というアイディアを”A Symbolic Analysis of Relay and Switching Circuits“という題の修士論文とし