[ロンドン発]新型コロナウイルス・パンデミックに便乗して南シナ海で活動を活発化させる中国について、香田洋二・元海上自衛隊自衛艦隊司令官に引き続き、おうかがいしました。 「コロナの間に火事場泥棒のようなことをやっている中国」木村:南シナ海での中国の動きが活発になっていますね。新型コロナウイルスが流行しだしてから、さらに動きが激しくなっているのでしょうか。 香田氏:直接コロナとは限りませんが、中国はインドネシア、マレーシア、ベトナムの排他的経済水域(EEZ)に、政治色が薄く(中国の強引な姿勢が薄く)見える海洋・海底地質観測船を侵入させています。 中国は、これらの領有権争いのある海域を「俺の海だ」と言って、一方的に入域させているのですが、インドネシア、マレーシア、ベトナムからすれば「これは俺の海だ」と言うことで結構、というか激しくもめています。 インドネシアとかベトナムの漁船に中国海警局の船が意