ブックマーク / tanpopotanpopo.hatenablog.com (20)

  • 2019/3 岩手日報投稿「おんなじ話」原文 - w a k u r a b a

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    punkrockers 2019/03/23
    おかえり。
  • なっちゃんのこと - w a k u r a b a

    先日、出かけた時に偶然このポスターが目に入り、思わず立ち止まった。 最初に断っておくが、イベントの話ではない。 イラストを見て遠い昔の、ある女の子を思い出したのだった。 奈津子という19歳の子が、かつて勤めていたソフトウェア開発会社に、アルバイトとして入って来た。 アルバイトなんてこれまでひとりも雇った事のない、興して3年目の小さな会社だった。 社長ったら、一体どこでこの子を見つけて来たのだろう? 他の社員達も同様に「どこから拾って来たんだろうね」等と、まるで野良の子のような扱いだった。 ほぼ未経験の私さえ雇う、かなり奇特な社長ではあった。 私がこの会社に入社したのは、二十歳の時だった。当時は同い年の女子社員が4人いて、皆仲が良かった。 仕事帰りには渋谷や新宿で夜遊びした。終電がなくなれば誰かのアパートに泊まり、翌朝一緒に出社した。毎日がとても楽しいと思い込んでいた。 けれどもそんな学生

    なっちゃんのこと - w a k u r a b a
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    punkrockers 2018/09/02
    違和感なくスラスラ読めたので関西弁は全く問題無いと思いますよ〜。相変わらず書く話が面白い。
  • 表彰式の覚え書き - w a k u r a b a

    18日の土曜日は、エッセイの表彰式でした。 自慢たらしくて当は書かない方がいいのは解っていますが、この日を自分が忘れないように、それだけのために書いておきます。 受賞の報せが届いたのは6月10日頃(ほら、もう忘れた)。15日に発売される月刊「望星」の発表前で心の準備が出来ておらず、不意打ちをらったのでした。 受賞は思いがけないというよりも、当然の結果だと思う不遜な私なのですが、最優秀賞までは予想だにしておらず震えました。 表彰式の出欠は、直前まで悩みました。 心では、行きたくないのです。 例えMGではなくても、そのような場所で注目を浴びるのは苦手です。 それに病気の症状が日によって違うので、当日に出かけられるのか、会場で普通にしていられるのかまるで解りません。 母には病気を打ち明けていないので「緊張するとお腹が痛くなるから、表彰式には行きたくない」と、相談しました。 「おらもそういう

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    punkrockers 2018/08/20
    謙虚に結果を出してるのって本当に好感が持てるよね。「本物はちゃんと評価される」んだとパワーを貰いました。おめでとうございます。
  • カラオケに行って、思うこと① - w a k u r a b a

    娘とカラオケに行った。 当はずっと、ひとカラがしてみたくて、今年こそはひとカラデビューをするのだと意気込んでいたが、いざ店の前に立つと入る勇気が出なかった。 娘とふたりで出かけて別々の部屋にするつもりだったが、土曜のせいかとても混んでいたので同じ部屋にした。 私は人前で歌うのが苦手だから、たとえ娘でも嫌だと思った。でも、家ではTVに合わせてヒット曲を一緒に歌っているのだから、今さら恥ずかしがっても仕方がない。 これまでカラオケボックスに入った事が、たったの2回しかない。 パート時代、飲み会の2次会として入った時は、皆かなり酔っていたのでメチャクチャだった。 その次は、夫の仕事の接待に付き合わされた。 どこかの社長達が喜びそうな時代の歌を、私ははっちゃけて歌ってあげた。疲れた。ちっとも楽しくなかった。 独身時代にお金に困ると、小さなスナックでアルバイトをしていた。 どんな店にもカラオケセッ

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    punkrockers 2018/08/15
    私は声がすごく低くて、話してる時は「良い声ですね」とよく言われるんだけど、自分ではその低い声がすごいコンプレックスで人前で歌うのはもちのろんで嫌い。だから楽器弾いてる。
  • ふたつのスイッチ - w a k u r a b a

    身体の不調は持病と、季節的なものだから仕方がない。 心の不調も、生きていればいろんな事が起きるから仕方がない。 けれど私の場合、ほんの些細な事がきっかけでスイッチが入ってしまうから困る。今回の不調も、ああ、あのせいと思い当たる事がふたつある。 ひとつ目は、先日母と電話で話した時のこと。 私には5歳年下の弟がいて、その弟と同じ歳の従兄弟がいる。 内弁慶だった弟は、外では大人しい良い子で通っていた。従兄弟はいかにも大店のお坊ちゃんで、とてもやんちゃだった。皆からA坊と呼ばれていた。 抑圧された子供時代を育っていた私達は、A坊の破天荒っぷりに驚かされてばかりいた。悪戯が過ぎれば最後には祖母にこっぴどく叱られて大泣きをするのだが、それでもすぐにケロッとしてふざけているような子だった。 そして全然タイプの違う弟なのに、ふたりは喧嘩をほとんどしなかった。 弟はA坊の自由奔放さが羨ましかっただろうし、A

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    punkrockers 2018/08/08
    子供に与えた愛情は嘘でもなんでもない。幸せになって欲しいと願う親の心は決してエゴではないと思いたい。
  • 私の中にいる、もうひとりの自分のこと - w a k u r a b a

    私は私の中にいる、もうひとりの自分の存在を感じている。時々、ではなく常に。 何か迷う事があった時、頭の中から天使と悪魔が現れて、それぞれが真逆の提案をしたりするあれと同じように、私はもうひとりの私とよく揉め事をおこす。 この現象には名前があるのだろうか? そしてこれはよくあるごく普通の、誰もが感じている現象なのだろうか? 衝動的に行動したり、考えなしに口に出したりするのが何とかと名前のついた障害ならば、ひとりの私はその障害を持っていて、もうひとりの私がそれを必死に止めている。 「お前いいこぶってんじゃないよ」と言い捨ててもうひとりの私をねじ伏せ、好き勝手に出来たらさぞかし楽しい? その方が、とても苦しい生き方な気がする。 これまでのように、ふたりの自分をお互いになだめすかしながら、生きていくしかないのだろう。 「十分好き勝手してるくせに」 今もそんな声が聞こえてくる。 暑くて気が触れている

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    punkrockers 2018/08/01
    もう一人の自分、というか理性をしっかり持った女性というイメージ。
  • 圧倒的寂しさを感じながら生きてきた - w a k u r a b a

    屋上庭園が好きで、よくひとりで出かける。 屋上庭園が好きと言っても、そこで必ずしも癒されている訳ではない。植物はどこからか連れて来られて見栄えのいいように植えられ、きっと軽量化された土も、遮るもののない日差しも温湿度も吹き付ける風も、植物にとって最適ではない。 動物園にいる動物がかわいそうだと言う人がいるのと同じように、いやそれ以上に、私は屋上庭園の植物が不憫だと思う。 そこに植えられても適応出来なければたちまち枯れて、容赦なくゴミに捨てられるのだから。 狂いかけている季節に人も植物も翻弄されながら、それでも季節の花を愛でようと屋上に上る。 先日出かけた銀座のあるデパートの屋上庭園は、とても庭園とは呼べないような、小さな花壇が少しあるだけのスペースだった。 せっかく来たので、私はベンチに座ってその辺をぼんやり眺めていた。 上品な服を着た3歳位の女の子が、クローバーの葉をちぎっていた。近くに

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    punkrockers 2018/07/27
    「優しくするかしないか」ではなく「信用出来るか出来ないか」で考えて頂ければよい。信用出来ないと思うけどw 色んな「裏切り」は感情の種類によるよね。
  • 好きと言われた日のこと - w a k u r a b a

    なぜそのような辱しめをw— たんぽぽ@斜陽族 (@2FqQcquTqJEY8Qj) 2018年7月19日 なるほどそうかw— たんぽぽ@斜陽族 (@2FqQcquTqJEY8Qj) 2018年7月19日 お題をいただいたので書いてみる。書く前から頭の中はネガティブでいっぱいですが。 男の子に面と向かって好きと言われたのは、たぶんこの時が最初だと思う。 私の通った高校では修学旅行というものがなく、毎年1泊か2泊程度の研修旅行があった。東京や京都のような観光地ではなく、岩手や秋田、青森等の近場だった。 高3の時だった。場所も研修内容も全部忘れてしまった。 宿泊の部屋は6人部屋で、2段ベッドが3つあった。消灯までの自由時間、同室の子達とおしゃべりをしていた。 私はこの旅行のために買ってもらった新しいパジャマが好評で、気を良くしていた。地元は田舎で可愛い服などどこにもなかったから、皆おしゃれを諦め

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    punkrockers 2018/07/20
    終わり方がポジティブでなんか良い感じだなぁ。テニス部のエースだろうが野球部のエースだろうがカッコ良かろうがそうでなかろうが、女の人は男が恐いのよね。これは我々男はちゃんと自覚しないといけないと思う。
  • 嫌いだと言われた日のこと - w a k u r a b a

    嫌いだと言われた日の事を書こうとしたら、3年前の7月にも書いていたので、どうやら7月になると甦る記憶らしい。 読み返すと、書きたい事はほとんど同じなのだが、3年前とは少しだけ感じ方が違っているので、自分のためにリライトする。 当時の小中学校ではどういうわけか、教育の一環としてつるし上げのような真似が普通に行われていた。 発端はひとりの女子への苛め問題だったが、いつの間にか全員ひとりずつ嫌いな人の名前とその理由を順番に言う羽目になった。 ほとんどの子は「嫌いな人はいません」と言うのだが「綺麗ごとを言うな。だったらどうしてクラスから苛めが無くならないのだ」と担任が怒鳴り、当に怖かった。 私は不良のリーダー格の男子が大嫌いだと言った。理由は「人が嫌がる事ばかりするから」 そんな中、ある男子に「タンポポが嫌い」と言われた。理由は「いつもを読んだり詩か何か書いていて、文学少女を気取っているから」

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    punkrockers 2018/07/19
    では次「好きと言われた日のこと」を楽しみにしてます。
  • 3.11の被災者になりたかった - w a k u r a b a

    東日大震災が起きたのが、2011年3月11日。 実家のある岩手県沿岸北部地方に帰省したのは、地震から4ヶ月後の7月だった。 行こうと思えば、もう少し早い段階で行く事は出来た。 実家は津波の被害に遭わなかったが、親戚の家々をかなりやられた。国道の通行止めが解除されればすぐに行くつもりであったが、母は「町中が片付くまでは、来ても仕方ない。来なくていい」と繰り返していた。 けれども「私は、行かなければならない」という思いに、何故だか囚われていた。 当時はまだ短歌に出会っていなかったから、故郷で起きた事を書き記しておきたい、ただそれだけだったと思う。 岩手に帰省しました。 4泊5日。 13年ぶりの実家。 今回の帰省の最大の目的は 津波で被災した地域を見て回る事。 見てどうなると言われたら何も言えないけれど 何が起きたのかをテレビではなくこの目で確かめたい。 ただそれだけの理由。 それから 姪が出

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    punkrockers 2018/07/09
    助けにきたよー。どこに行けばいいの?/id:tanpopotanpopo 私あなたの連絡先知らないしウチのブログに張り付けてあるメールに連絡くれたら飯ぐらい奢るよw/さよかw 気向いたら連絡しといでやw
  • ギフト - w a k u r a b a

    今日は雑談です。いつもか。 手持ちのはてなスターを七夕までに撒き散らしてはてなを去ろうとしたら、思いがけずあっという間に使い切ってしまい… サキさんに「コラ星買え」とカツアゲしてみたら、当にくれました(笑) サキさんありがとう。こんなにチョロいと今後、悪い女にだまされやしないかと心配です← おはようございます。非行爆走中のタンポポです。 ちょっと前には、やままちゃんにLINEスタンプをプレゼントされました。こういうデジタルなギフトって今どきだなあって思いました。おばちゃん嬉しいよ。 昨年の今頃は、自分の身体に異変が起きているのにも気づいていませんでした。 毎日のように些細な不調はありましたが、それを全部更年期のせいと片付けていました。 しかし秋以降に出かけた先で動けなくなり、救護室で休ませてもらった事が2回あります。 担架で運ばれましたが、運んでくれた人達が当に重たそうで申し訳なく、真

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    punkrockers 2018/07/06
    誰ですか毛の話をしているのは。
  • 女の武器を使った事が、一度もない - w a k u r a b a

    当は「お久しぶりねはてな」というタイトルにしようかと思いましたが、流石にそっちこっちから石が飛んできそうです。斧も。 こんにちは。メンヘラばばあのタンポポです…って、メンヘラじゃねーぞ。そっちだろーがメンヘラなのは! はい、日もこんな感じでお送りしますよ。おめーらみんなついて来いよな! さて、タイトルですが… もう女ですらないので、武器など使えるわけがありません。ならとうに化けの域に達していますから。 そんな私ですが先日、ある方を呼び出して血祭りにお話をさせていただく機会がありました。 お互いに初対面ですから、どんな人が来るかわかりません。 いいですねこの感じ。少しドキドキワクワクします。こういう感覚を味わいたくて皆がオフをやるのかな?と思いました。 これまではネットの人と会うなんて、大脳がやられた人のやる事だと思っていましたから、いよいよ私のお脳もお終いのようです。 私達は二人と

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    punkrockers 2018/06/29
    たんぽぽ節がまた読めた。
  • 何者にもなれなかったのは、なろうとしなかったから - w a k u r a b a

    なりたかったものに、なぜなれなかったのか考えた事は何度もある。 その度に私は、自分以外のせいにしたと思う。親のせい、田舎のせい、貧乏のせい、運がない? なりたいものになんか、殆どの人がなれないものさ。そんな風にうそぶいてみたりもした。 私はずっと、何者かになりたかったわけではない。 生活に追われてパート生活をしていた頃は、日々のやり繰りと、子供の教育しか考えていなかった。 そんな中、帰省した地元で同級生にばったり出会った。 中学卒業以来だった。 懐かしさよりも、地元では誰にも会いたくない気持ちの方が強かったので、早々に立ち去りたかったが、同級生はしきりに懐かしがって私にこう言った。 「小説は書いているの?」 「えっ?どうして?」 「私、タンポポは絶対に小説家になると思っていたから」 私は返答に困ってしまった。ああ、中学時代の私はきっと、恥ずかしげもなくそんな話をしたのだろう。 自分でもすっ

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    punkrockers 2018/06/11
    入選はそれを読んだ誰かの評価であって神の罪滅ぼしでも何でもない。そしてたんぽぽさんの大ファンがここに一人います。
  • 行かなかった修学旅行のこと - w a k u r a b a

    今週のお題「修学旅行の思い出」 小学校の修学旅行に行けなかった。正確に言うと、行かなかった。 6年の時の、季節は初夏だっただろうか。酷い風邪をひいて学校を長く休んでいた。扁桃腺が大きい私は、そのせいで熱ばかり出す虚弱児であった。 やっと熱が下がりフラフラ登校すると、教室は修学旅行を目前にして皆がそわそわと浮き立っていた。 「あ、タンポポちゃん。風邪治ったんだ、良かったね。旅行に間に合って」 仲が良かった子達がそう言ってくれた。私も間に合って良かったと思った。 でも休んでいる間に、旅行中のいろいろな事柄が決まっていた。 旅館では1枚の布団をふたりで使う事になっていて、当時一番仲が良かったA子は、他の子と組んでしまっていた。 「タンポポちゃん、いつ来れるかわからなかったから…」と、気まずそうにA子が言い訳した。それは仕方ない。私が逆の立場でも同じ事をしただろう。 「いいよいいよ」と言ったものの

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    punkrockers 2018/06/06
    モリブーが優しい子だから余計に少し切ない。
  • スナック花水木⑧ - w a k u r a b a

    キタノさんは話を続けた。 「タエにせがまれて、お情けで抱いてやったのさ。だけど、あまり気が乗らなくてよ」 カウンターからタエさんが私達の様子を窺っていた。それが気に障ったようで、舌打ちをした。 「俺に抱いて欲しがるなんて、図々しいにも程がある。まるで男とヤってるみたいで、興醒めだったよ。だからキツめに縛り上げて、お仕置きしてやったのさ」 酷い…こんな男なんかに… 「俺の好みはやっぱりミホだな。あのエロい尻がたまらん。だけどミホは、案外ガードが固くてさ」 私は返す言葉もなく、黙っていた。どこかでも飲んできたらしく、もう目が据わっていた。 「おい、ユキ。お前も特別にうんと可愛がってやろうか?」 「いいえ…結構です」 「俺と寝たら、若造となんかもう二度と出来なくなるぞ。 なあ、俺にもヤらせろよ。マーテルの社長よりも、この俺の方が絶対に…」 私はグラスを掴み、立ち上がった。 「いい加減にして!この

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    punkrockers 2018/03/16
    本当に面白いお話でした。お疲れ様でした。でも気になるエピソードがまだ何点か残ってるので番外編書かないといけませんねw
  • スナック花水木⑥ - w a k u r a b a

    勤めていた会社の終業時刻は、17時だった。 しかし社員達は、定時を過ぎても誰も帰ろうとしない。システム開発の未来を語り合ってみたり、パソコンを分解してまた組み立てたりして、遅くまで会社に残っていた。皆が仕事と、この会社が好きなのだった。 夜のバイトを始めるまでは、私もその輪の中にいた。退勤のタイムカードを押した後、出先から戻って来た社員にお茶を淹れたり雑談をして、何となく会社に居残っていた。 でも今は、バイトのない日でも17時になると会社から飛び出していた。 「お先に失礼します」 「あ、ちょっと待って」 エレベーターが着くのを待っていると、同期の社員に呼び止められた。 「今日はこれから、いつもの喫茶店でミーティングだってさ。来月から始まるプロジェクトの…」 「悪いけど、私、帰るから」 「きっとそう言うだろうって、タンポポには特別にケーキセットをつけてくれるらしいぞ」 私は、大きくため息をつ

    スナック花水木⑥ - w a k u r a b a
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    punkrockers 2018/03/10
    テレビ局に営業かけてきましょうか?
  • スナック花水木⑤ - w a k u r a b a

    雨の気配がして、タエさんが扉を開けてみると、ザーザーという降りの音が聞こえた。 「うわぁ、すごい雨!これじゃあお客さんも来ないはずだ。今日は開店休業~!」 雇われマスターは、厨房の奥で居眠りをしていた。普段からあまりやる気のない人だった。 「ビールでも飲もうっと。私が奢る。グラスを3つ頂戴」 ミホさんは冷蔵庫からビールを取り出しながら言った。 「飲もう飲もう。こんな時は飲まなきゃやってらんないっての」 ミホさんとタエさんが、ビールを一気に飲み干した。 「ああ、美味しい。ねえ、さっきの話だけどさ、ミホちゃんは彼と結婚するつもりはなかったの?」 「結婚…したいと思ってたよ。私達、高校生の頃からずっと付き合ってたの。 でも、赤ちゃんが出来た時、アイツあんまり嬉しそうじゃなかった。ていうか、困り果ててた」 「そっか…」 「アイツ、今回は諦めてくれって。そのうち結婚したら、赤ちゃんを産めばいいって

    スナック花水木⑤ - w a k u r a b a
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    punkrockers 2018/03/07
    素敵な男と女には毒がありますねー。昭和のかほりが心地よいです。
  • スナック花水木③ - w a k u r a b a

    この日、私が出勤すると店の中はいつもと違う、ただならぬ雰囲気が漂っていた。 出入り口に一番近いテーブルに、アイちゃんと常連客のカワダさんが向かい合って座っている。 カワダさんが小声で一所懸命に何かを話しているのに、アイちゃんは下を向いたまま押し黙っている。 他の客は常連のキタノさんだけで、タエさんと雑談するふりをしながら、アイちゃん達の様子を伺っていた。 私は、アイちゃんのところには入り込めそうもないので、タエさんのいるテーブルに着いた。 すると、突然アイちゃんが立ち上がり、バタバタと厨房の奥に消えてしまった。 泣いているように見えた。 カワダさんは茫然とし、我に返ると苛ついたように赤いソファーの座面を拳で強く叩いた。 それを見てタエさんは、すぐカワダさんのテーブルに移動して、いつもの調子で明るく話しかけた。 キタノさんが私に顔を寄せてきて、ヒソヒソ声で言った。 「なあ、あの野郎とアイって

    スナック花水木③ - w a k u r a b a
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    punkrockers 2018/03/01
    はてなで一番面白い小説家。
  • スナック花水木② - w a k u r a b a

    スナック花水木で働き始めてすぐに、自分は水商売に向かないと思い知った。 女の子が4人揃ったのは最初の日だけで、いつもは女の子2人か3人と雇われのマスターで店を回していた。 客にはそれぞれお目当ての子がいるので、出来る限りその客に着くようマスターが指示をする。 だから新入りの私は一見客か、特にお目当ての子がいない常連客に着かされた。 店は雑居ビルの地階にあったから、初めての客は扉を少しだけ開けて、恐る恐る中の様子を伺った。 いかがわしくない普通のスナックだと安心すると、後ろから仲間も次々と入って来る。 「お金、そんなに持っていないけど、ここってひとり三千円位で飲めますか?」 「大丈夫ですよ~!うちは、明朗会計ですからね!」 そして席に着いても、慣れていない客はあまり話さず、こちらから何か言うのを待っている。 こんな時、私には客を楽しませる話題が、何ひとつなかった。 ひとり暮らしの部屋にはテレ

    スナック花水木② - w a k u r a b a
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    punkrockers 2018/02/26
    「あなたにはもう、関係ないから」で胃が痛くなった。
  • 体罰 - w a k u r a b a

    会うとご飯をご馳走してくれるらしい船橋のオジサン(id:cj3029412)が、高校時代の恩師の話を書いていて、少し泣いた。 お土産屋「八汐」のこと - illegal function call in 1980s 今は生徒に手をあげればクビになる時代だけれども、私が子供の頃には、悪い事をすれば叩かれるのは当たり前だった。 小中高のどの時代にも、同級生が往復ビンタをされるのを見てきたし、私自身も一度だけ叩かれた事がある。 叩くなんて酷いと思うよりも、それだけの事をしたのだから、仕方ないなと皆が思っていた。 叩いた教師の側も、自分の憂さ晴らし等ではなく、覚悟を持って叩いたと思う。 私は体罰について何か書いた気がするので探してみたら、3年前の記事だった。 たった2,000文字に3日かけていた事と、とある教師のスター1個しか付いていないので、笑ってしまった。 体罰 小学生の時の事だ。 T君が学校

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    punkrockers 2018/02/02
    このまま愛のムチなんて言葉は消えていくんだろうなー。我々が体験した所謂「ゲンコツ」は暴力なんかじゃない。
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