日米両政府は5月6日、宇宙空間を漂う「宇宙ごみ」に関する情報を、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から米戦略軍に提供することで合意、体制構築に向けた文書を交わした。これまで米側が一方的に提供してきた情報を、日本側からも恒常的に供与する仕組みが初めて整う。日米関係筋が明らかにした。 宇宙はサイバーと並ぶ国家安全保障の新しい領域。両政府は今回の合意を足掛かりに宇宙分野での情報共有を進め、将来的には防衛省から米側への情報提供体制も整備するなど、より重層的で広範な安全保障協力に深化させたい考えだ。 両政府は宇宙分野の協力策を話し合う第2回包括対話を9日にワシントンで開くことも決めた。宇宙ごみの監視協力のほか、3月に初めて実施した宇宙を利用する海洋監視の机上演習の成果を踏まえ、今後の取り組みを協議する。 宇宙には運用を終えた人工衛星やロケットの部品など、無数の宇宙ごみが秒速7~8キロの超高速で飛んでい