ロシア・サンクトペテルブルクにある石油企業の施設/Anatoly Maltsev/EPA-EFE/Shutterstock ロンドン(CNN Business) 欧州連合(EU)が最近発表したロシア産原油輸入の9割禁止の措置は、ウクライナ侵攻以降のロシアに対する制裁で最も厳しい内容となった。だが、最近の制裁パッケージの中には、それと同じくらいの重要性を秘めた目立たない項目がある。ロシア産原油の運搬船に対する保険提供の禁止だ。 ロシアは毎日数十万バレルの原油の輸出先を欧州からインドや中国など別の買い手に振り向けているが、保険の禁止でそれが難しくなる可能性がある。一方で、こうした措置は世界の原油価格をさらに高騰させるリスクもある。 市場調査会社ケプラーのアナリスト、マット・スミス氏は「保険の側面を標的に選ぶのは、ロシア産原油の流れを単に変えるのではなく、止めるために打つ手として最高だ」と語る。