無理な節約は、ストレスがたまる割に効果は小さいものです。私は「食費はいくら、交際費はいくら……」などと細かく設定して節約する方法は合理的ではないと、かねがね思っていました。 なぜなら、仕事が忙しいときに外食が多くなったり、タクシーを使って交通費がかさんだりするのは必然だからです。お金は単なる交換手段なので、便利さと交換していると思えば、外食に使うのもタクシーを使うのも合理的です。 しかし、会社員の田宮美希さん(仮名・34歳)は、「今月は外食が多くて、食費が大幅に予算をオーバーしてしまった。こんな調子だからなかなか貯蓄ができないんです……」と、困り顔で相談に来られました。私は「発想の転換をしましょう」と伝えました。 「じゃあ、どうすればいいの?」ということですが、今回、私がお伝えしたいのは「貯蓄分を除いた、毎月自由に使えるお金」を把握し、やり繰りしていく考え方です。結果的に、老後に必要な貯蓄