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はてな文学の検索結果1 - 4 件 / 4件

  • セフレですよ、不倫ですよ、ねえ、最低でしょ - 傘をひらいて、空を

    仕事の都合で別の業種の女性と幾度か会った。弊社の人間が、と彼女は言った。弊社の人間が幾人かマキノさんをお呼びしたいというので、飲み会にいらしてください。 私は出かけていった。私は知らない人にかこまれるのが嫌いではない。知らない人は意味のわからないことをするのでその意味を考えると少し楽しいし、「世の中にはいろいろな人がいる」と思うとなんだか安心する。たいていはその場かぎりだから気も楽だし。 彼らは声と身振りが大きく、話しぶりが流暢で、たいそう親しい者同士みたいな雰囲気を醸し出していた。私を連れてきた女性はあっというまにその場にすっぽりはまりこんだ。私は感心した。彼女は私とふたりのときには同僚たちに対していささかの冷淡さを感じさせる話しかたをしていた。 どちらがほんとうということもあるまい。さっとなじんで、ぱっと出る。そういうことができるのである。人に向ける顔にバリエーションがあるのだ。私は自

      セフレですよ、不倫ですよ、ねえ、最低でしょ - 傘をひらいて、空を
    • 露出狂にあった話をします - 私の時代は終わった。

      ここ最近、言いたいことといえば、「露出狂にあった」ってことかな。 傘はとうに吹き飛んでいて、ここ東京で遭難するような雪の日に、 逃げ込んだ新宿ルミネストの地下へと続く階段の踊り場で、露出狂にあった。 命からがら氷ついた髪の毛が少しづつとけて、ただもう家に帰りたいと無心に階段を下りていると、後ろから丸ビル勤務かなってくらい上等なコートを着こなしたレオンのようなサラリーマンに声をかけられた。 「ティッシュ持っていませんか?」 ティッシュとな。 このナイアガラの滝のように鼻をたらしてる女に、よくも聞いたねと、振りむけば丸ビル。 断じて不所持のチッスを、探してるふりの様式美。あれー?あれれー?つって。 エアギターもここまでってくらいカバンをガサゴソしながら、 チラチラと赤らめた顔でリーマンを盗み見ると、 リーマンのコートの第6ボタンくらいのとこから、リーマンのリーマン部分がサラッと出てた。 これが

        露出狂にあった話をします - 私の時代は終わった。
      • 高級パスタ店に異常独身男性が突撃したらガチでやばいことになるという話 - 新薬史観

        かなり前のことになるが、自分のなかでもようやく整理がつくようになったので書きたいと思う。 先月くらいまで、札幌市はコロナによる経済縮小対策として、「スマイルクーポン」というものを発行していた。これは宿泊施設に泊まれば誰でももらえるクーポンで、事業に加盟しているお店なら金券として使えるというやつだった。もう市の予算が尽きたらしく、殆どの宿泊施設での配布は終了しているが、自分も友人たちとホテルに泊まって、僅かながらクーポンを集めた。 さて、ではこのクーポンをどうするかという話になった。外食しようと誰かが言って、さっそく加盟店を探すことになる。パスタが食いたいと誰かが言って、じゃあここにしようと適当に選んだお店。 それが本物の高級店だった。 ここで言う「高級」とは値段のことではない。事実、そこのお店のパスタは、1000~2000円程度に留まっていて、法外に高いと言うわけではない。いや、高いけど。

          高級パスタ店に異常独身男性が突撃したらガチでやばいことになるという話 - 新薬史観
        • 初チューの感想 【謝辞追記】

          中年童貞なんだが、生れて初めて彼女ができてGWに彼女の街へ行って来た。新幹線だと遠いが、飛行機だと早いものだ。いきなり泊まるのも憚れるし、迷惑かけてもと思って彼女のアパートの近くに、ちょうど良い安宿があったので、そこで連泊。中休みもとって割に長くいたので、毎日、一緒に朝ごはんを食べて、一日を過ごした。観光してみたり、彼女が通っていた大学周辺を見てみたり散歩してみた。 手をつないで歩くことが、こんなに楽しいだなんて思わなかった。小さなすべすべした指を絡める感覚の度に嬉しくなった。また彼女が腕を組んでくれたとき、胸があたるので、正直、反応してしまった。バレないかと焦って微妙に挙動不審だったかもしれない。一緒に映画にいって、ごはんをあーんしてみたり、彼女が食べ切れないものを僕が食べたり、すべてが初めての経験で楽しかった。 本当は、飛行機から下りて彼女を見た瞬間に手をつなごうと思ったけど、勇気がな

            初チューの感想 【謝辞追記】
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