近代建築の三大巨匠と言われる、ル・コルビュジェが手がけた「サヴォア邸」(PHOTO:guen-k/PIXTA) 今回は、建築における「デザインの敗北」というものについて考えてみたいと思います。 「敗北!? デザインで『負ける』ってどーゆーこと?」とお思いの方もいるかもしれません。具体例を挙げてみましょう。 デザインの敗北という言葉が知られるきっかけになったのは、某コンビニチェーンに置かれているコーヒーマシンだと思います。 有名なデザイナーがデザインしたものですが、ボタン操作がわかりにくかったのか、店員さんが手書きの案内文をデカデカと貼り、元のデザインが見えなくなってしまった…このような現象のことです。この画像はSNSでバズっていたので、見たことがある人も多いのではないでしょうか(ご存じない方は検索してみてください)。 つまり、「デザインというものは、見た目を優先するばかりで使い勝手を悪くし