冒険者ギルドが十二歳からしか入れなかったので、サバよみました。 - 魔物料理
大岩クラゲの塩茹で。赤爪熊の香草焼き。網縛海藻と泥毒ガエルのスープ。キラービーの蜂の子ミルク煮。巨大貝の薄紅卵塊の塩漬け。石肌ワームの直火焼き。黄緑スライムのゼリー固め。 「長期の冒険の際、困るのは糧秣です。食料はかさばりますから、あまり大量には持ち運べません。襲ってきた魔物で食べられるものは、冒険者にとって貴重な食料になります。猪や牛、あとは魚系の魔物などは味が良いものも多いですから、狩ったものが市場に流れることもありますね」 「猪も魚もいないじゃないの！」 「ここは珍味処ですからね」 リルエッタの文句に、ニコニコと微笑んで答えるツェルミラ。たしかに普通に市場に回るような食材なら、わざわざ看板に書かないだろう。 円テーブルに並んだ料理は、食欲を失わせるグロテスクな見た目が多い。比較的マトモに見えるものも食材を聞けば引いてしまう。 「ハンティングクエスト、という種類の依頼があります」 ツェ
