英経済紙「フィナンシャル・タイムズ」が、日本ではまだ少ない女性すし職人に注目。国内外で高額なおまかせコースが人気を博すなか、独自のスタイルで至極のすしを提供する東京の名店を紹介している。 2024年初頭、東京の高級住宅街・麻布十番にある「鮨 めい乃」が、日本の人気ドキュメンタリー番組に取り上げられた。店主の幸後綿衣(こうご・めい)は34歳のすし職人かつソムリエで、10年の修行を経て独立し、自身の店をオープンした。 店を持とうと決意したときのことを、独立するには最適のタイミングだと思ったと幸後は語っている。この店で提供されるのは、5万円の「おまかせコース」のみだ。 銀座の小野二郎に金沢郊外に店を構える山口尚享(たかよし)と、名立たるすし職人がそろう日本で幸後が注目を浴びる理由はシンプルだ。彼女がすしを極めたいと願う、女性の職人だからだろう。 すし業界は伝統的に男社会だ。2021年の政府統計に