人工クモ糸を合成し繊維へと加工する技術で有名な国内ユニコーンのスパイバーに、ミドリムシからバイオ燃料を作るユーグレナ。 こういった注目の国内ベンチャーに共通している要素は、何だと思いますか? これらの企業はみな「バイオ技術」を基盤技術としています。 実は今、このように産業の現場でも重宝されているバイオ技術に、新しい風が吹いています。 「バイオ技術が、人間の想像力のはるか先に行ってしまった」 こう話すのは、東京工業大学のゲノム科学者、相澤康則准教授です。 相澤准教授は、2019年にLogomixというベンチャー企業を設立し、CEOも務めています。 Logimixは2020年8月、日本初の産学連携合成生物プロジェクト「細菌ゲノムアーキテクトプロジェクト(BGAP)」を発足させました。このプロジェクトでは、自然界に存在し得ないゲノム構造を持った、産業現場で有用性の高い大腸菌株を作り出そうとしてい