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シュレーバー回想録の検索結果1 - 8 件 / 8件

  • ある神経病者の回想録 - hitode909の日記

    たぐいまれなる雰囲気の本で、著者は裁判官で、膨大な量の法律に関する知識を持っていて、そこそこ地位もあったのだけど、現在は神からの光線(奇蹟)によって女体化していて、一日中休むことなく官能的快楽に見舞われていて、言葉を話す鳥や虫たちに囲まれ、周りの人物たちは頭部を交換し、ピアノを弾いていると尋常でない勢いで弦がちぎれてしまうので困っています、ということが600ページにわたって書かれている。 以前ぱらぱら眺めて、これはすごい本だ…って閉じていたけど、時間もあることだしちゃんと読もうと再び読み返したらおもしろかった。 なぜこれが出版されたか、ということとか、こういう症状になってしまって、その後、この本の流れとしてはどこに着地してしまうのか、ということとか、気になりながら読んでいたけど、だんだん伏線が回収されていって、最終的には、家族の愛のストーリーという感じで、意外と爽やかな読後感だった。 私の

      ある神経病者の回想録 - hitode909の日記
    • Microsoft Word - 【印刷用】金関2015年度岡山大学文学部プロジェクト研究219.docx

      シュレーバー『回想録』について ―世界大崩壊と「女への変身」― 金 関 猛 司 会: 松 本 直 子 2015 年度岡山大学文学部プロジェクト研究 「ジェンダーの多層性に関する領域横断的研究」 公開セミナー2 日 時: 2015 年 10 月 23 日(金)17:00~ 18:30 場 所: 岡山大学文学部会議室 講演題目: シュレーバー 『回想録』 について- 世界大崩壊と「女への変身」- 講 演 者: 金関 猛 岡山大学大学院社会文化 科学研究科・文学部教授(ドイツ言 語文化学) 司 会: 松本 直子 岡山大学大学院社会文 化科学研究科 ・ 文学部教授(考古学) 主 催: 岡山大学文学部プロジェクト研究 「ジェンダーの多層性に関する領域 横断的研究」グループ ○司会(松本直子) 今日は、今年度の岡山大 学文学部プロジェクト研究の公開セミナーの2 回目になります。このプロジェクト研究は、

      • 非常勤講師の思い出 - ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

        熊谷、神戸大やめるってよ 2015年度からお世話になっていた神戸大学の仕事を今年度いっぱいで辞めることにしました。3年間、医学部保健学科、工学部、農学部、海事科学部などで共通教育ドイツ語の1年生クラスを担当してきました。しかし、昨年度からクオーター制が導入され、前期後期とも学期の真ん中にテストや成績登録をしなければならなくなりました。 わずか二週間でテストの採点と成績登録をしつつ、通常の授業も続けないといけません。これがたいへん負担が大きく、また本務校の仕事も今年度はかなりいそがしくなっていました。 せっかく専任教員になって、科研費ももらっているのに、授業がない期間しかまともに研究活動ができないというのはまずいということで、本務校の授業曜日が変更になるのにともない、非常勤を続けることは諦めました。 2018年度は久しぶりに本務校の仕事(前後期7コマ)だけに専念することになります。 一コマ単

          非常勤講師の思い出 - ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々
        • みんな映画になる

          監督:黒沢清 主人公の松岡(吉岡睦雄)は料理教室の先生をしている。 そこに幻聴や妄想としか思えないことを訴える田代(小日向星一)という名の生徒がいる。 人間の声ではない、叫び声のような、チャイムの音が聞こえると彼は言い、その音をなにかのメッセージだと感じているようだ。 松岡はそれに対し「犬の遠吠えかなにかですか」と応じる。 この田代の訴えが、この後に映画で聞こえるあらゆる音の前振りになっている。 この映画からは、画面の中に音源を特定することができない、いわゆるオフの音、フレーム外の音が頻繁に聞こえる。 そして、チャイムのような音が初めて聞こえた時、松岡はわずかに反応しているように見えるのだが、はっきりとはわからない。 以降、これらの音に登場人物たちはほとんど反応を見せないが、一箇所だけフレーム外の音に登場人物が反応する場面がある。 行方不明になった生徒の女性が料理教室に来ていて、松岡を待っ

            みんな映画になる
          • 2003年春、手探りで論文の書き方を模索していた頃 - ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

            講義の資料に使えそうな昔の発表原稿や資料などをHDDのなかから探していると、2003年ごろのメモ書きが出てきました。コンピュータに保存してあるデータというのは、全く場所をとらないものですから(当然ですね)、何でこんなものまでとっておいたのかと思うような、思いがけないファイルが出てくることがあります。 2003年、修士課程4年生になっていた 先日のエントリで、東京を離れることを決意したころのことを書きました。あのあと希望に燃えて京都にやってきた私ですが、あっという間に挫折して、学問に向かう意欲をなくし、一体何をしているのか自分でもわからない日々を過ごすうちに、通常2年で修了する修士課程なのに、留年を繰り返し、4年目の春を迎えようとしていました。 4年間も何をしていたのか? あの頃からもう10年以上の年月が過ぎ、何とか私も研究者の端くれとして、この仕事で生活できるようになっています。今から振り

              2003年春、手探りで論文の書き方を模索していた頃 - ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々
            • 『憎しみが生まれる場所(1)』

              はんぐるぐるぐるのブログ橋の上に寝っ転がって、水が流れるのを眺めてみよう。それか、跳ねてみよう。それか、赤い長靴を履いて、泥の中を歩いてみよう。それとも、丸くなって、雨が屋根に落ちる音に聞き入ろう。人生を楽しむことは、とてもかんたんなんだ。(トーヴェ・ヤンソン、「ムーミン」より) 4月から朝日新聞の朝刊に夏目漱石の「こころ」が掲載されるそうです(朝日デジタルの記事 )。10代の頃好んで読んだ作者/ストーリーです。 私にも慕っている「先生」がいて、その「先生」が貸してくれた本を何回かに分けてご紹介したいと思います。 アリス・ミラーの「魂の殺人 親は子どもに何をしたか」です。日本では、2013年に新装版が発売されました。 http://www.amazon.co.jp/%E9%AD%82%E3%81%AE%E6%AE (ドイツ語のタイトルは、「Am Anfang war Erziehung」、

                『憎しみが生まれる場所(1)』
              • 狂気と近代ドイツ文学 前期の講義まとめ - ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

                講義の題材と進め方になやむ 10年たっても相変わらず講義科目が苦手です。ドイツ語のように、教科書があって、教えるべき内容がきまっている科目であれば、数年いくつかの大学で教えていれば、教科書はすべて頭に入って、どんな大学でもだいたい問題なく教えられるようになります。もちろんそのうえで、さまざまな工夫をして、学習効果の高い授業をつくっていく必要があります。 しかし講義科目はだいぶ勝手が違います。教える内容は、必修科目でなければ、教員の裁量にまかせられていますし、教える学部や専攻ごとに、内容を選ぶという先生も多いでしょう。私が担当している関西学院大学文学部の講義は、ドイツ文学専攻の専門科目です。配当学年は三年生以上ということなので、ドイツ文学全体をまんべんなく理解するとか、研究に必要な基礎知識を教授するという性格の科目ではなさそうです。 講義の基本方針を決める 「近代ドイツ文学講義」という題目な

                  狂気と近代ドイツ文学 前期の講義まとめ - ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々
                • ■ - hitode909の日記

                  最近入社されたチームメンバーと1on1していた。 入社する前からこの日記を目にすることがあって、入社初日に、僕がチームメンバーであると知ってびっくりした、とのこと。 たしかに、一目で分かるところに所属を書いたりはしてない。 わかりやすい位置に所属を書こう、とは思わず、まあ今くらいでよいのでは、と思っていて、というのも、このページに現れる情報を上から順に見ていくと、「blog.sushi.money」「hitode909の日記」「趣味はマリンスポーツですの日記です」という、日記であることしか伝わってこない構成になっている。 ここにでかでかと所属を記してしまうと、気負いして、力の入った記事しか書けなくなってしまうと思う。 一人でも多くの人に見てほしい、みたいなときには、内容のレビューも経てから、会社のブログで書いたほうが多くの人に届くことは明らか。 より多くの人に届ける、という目的を捨ててしま

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