玩具の国内市場規模、１兆円突破 大人向けが牽引 経済部編集委員・小島優 日曜経済講座
日本国内の玩具市場規模が令和５年度に初めて１兆円を超えた。市場拡大を牽引（けんいん）しているのは対象年齢１５歳以上の「ハイターゲット」と呼ばれる大人向けに対象を広げた玩具。少子化が進む中、玩具各社は新たな成長市場と見て大人向けに注力する。 東京・秋葉原の「魂ネイションズストア東京」。バンダイナムコホールディングス（ＨＤ）でフィギュアやプラモデルといった大人向け玩具を手掛ける「バンダイスピリッツ」（東京都港区）の旗艦店であるこの店の客の多くが成人男性だ。６月の平日、看板商品「超合金」の５０周年記念イベントは昼間にもかかわらず大人でにぎわっていた。 超合金は、昭和４０～５０年代に小学生の男の子を中心に爆発的にヒットしたロボット玩具。一度は生産を終了したものの平成９年に大人向けの「超合金魂」として復活、発売当時に小学生だった男性らから支持を得て今では１０以上の派生ブランドを持つ。プロポーションが
