ソロやTM NETWORKとしての活動をはじめ、西川貴教や松任谷由実とのコラボレーション、数多くの楽曲提供やプロデュースを経て、再び日本の音楽シーンの最前線に帰還した小室哲哉。今年はデビュー40周年のアニヴァーサリー・イヤーであり、今後もさまざまな展開が予定されている。そうした小室さんの、これまでの活動履歴や音楽観、オーディオ観などについて、プライヴェート・スタジオに併設されるリスニング・ルームで話をうかがった。少年時代から音楽に真正面から向き合ってきた小室さんの音楽体験の話は、読者の心にも届くに違いない。 聞き手・構成:伊藤隆剛 写真:斎藤弥里 音楽とオーディオの原体験は、自宅のコンポーネントステレオ──小室さんが音楽を仕事にしようと思ったのはいつ頃のことでしょうか。 小室哲哉(以下・小室) 中学2年生なので、14歳の頃ですね。それ以降は「どうやったらプロのミュージシャンになれるのだろう