よくいわれるように『呪術廻戦』は、ジャンプ漫画の遺伝子の集大成のような作品です。 例えば、自分の能力の説明をすることで能力の底上げを図る「術式開示」という設定があります。メタ的な見方ですが、バトル漫画の多いジャンプにおいて本来デメリットである「自身の能力を説明すること」をメリットに変えた非常に良くできた設定です。リスペクト元であることで知られる『HUNTER×HUNTER』ではリスクをバネにする「制約と誓約」として設定されていますね。 他にも主人公の中に異なる人格が宿っていること(『NARUTO』や『ヒカルの碁』、ある意味では『DEATH NOTE』など)や、必殺技の「領域展開」が場そのものを支配するものであること(『BLEACH』など)や、そもそも「能力バトルで心理戦をする」こと(『ジョジョの奇妙な冒険』が元祖かと思われます)など、細かい例を挙げるとキリがありません。 ……なのですが、本