「ズルはダメ」 そんなことは分かっているけど、忙しく働く日々のなかで、「ズルしてラクしている同僚が羨ましい」とか「ちょっとくらいズルしてもバレないかな」とか、“ズルの誘惑”に負けてしまいそうになることもあるでしょう。 それでもやっぱり「ズルはダメ」と訴えるのが、世界各地のギャングや兵士など危険な仕事をして生きる人々を切り取ったドキュメンタリー番組『ハイパーハードボイルドグルメリポート』を手がけた、映像ディレクターの上出遼平さん。 2024年の著書『ありえない仕事術 正しい“正義”の使い方』(徳間書店)では、 「短絡的思考しか持てない人にとっては依然としてズルの効能が魅力的に見えてしまう」 など、ズルについてさまざまな角度から語られています。それにしても、しぶとく、賢く生きる人々を取材してきた上出さんが、ある時には「サバイブの手段」とポジティブに捉えられがちなズルに否定的なのはなぜでしょうか