著: 吉本ユータヌキ 大阪で家を買うはずだった……のに! ちょうど4年ぐらい前から大阪で家を探し始めた。賃貸ではなく、マイホーム購入で。 理想の家の条件は、リビングが広いことと、陽があたること。それは10年近く暗くて狭い1DKで一緒に暮らしていた僕と妻にとって、最低限の理想だった。だって、当時住んでいた部屋は、ベランダを開けても隣のマンションの壁で昼か夜かの区別もつかなかったんですもん。 しかし、そんな最低限だと思っていた理想と、会社員生活の短かった僕の現実はうまく噛み合わず(かっこいい言い方したけどローンがなかなか通らなかっただけ)。予算の都合もあって、大阪市内を諦めて郊外を探すも、結局不便になってしまう。どこに買ったらいいか、わからなくなってきてしまった。 そんなある日、妻の地元である滋賀県へ行ったタイミングで何の気なしに車でうろうろしてると、「販売中」と書かれた一戸建てが目に飛び込ん