2023年の年の瀬、東京・六本木駅に一風変わった広告が現れた。「きつね」「月見」「天ぷら」「お肉」――。エスカレーターに沿った壁一面に、フレーズが一つ一つ、大きく張り出されている。 「関西人は歌える」と題されたこの広告、実は関西エリアではおなじみ、ヒガシマル醬油(兵庫県たつの市)のロングセラー商品「うどんスープ」のCMソングを表している。エスカレーターが進むごとに歌詞も進んでいき、ふとメロディーが頭を流れた関西出身者も多くいたに違いない。 SNSなどでも大きな話題となったこの広告は、一体どのようなアイデアから生まれたのか。同社広告部の相江謙吾(あいえ・けんご)さんに話を聞いた。