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マクシミリアン1世 甲冑の検索結果1 - 1 件 / 1件

  • 「軽い金属」の奇跡――アルミニウム 前編 | 世界史を変えた新素材 | 連載 | 考える人 | シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。知の楽しみにあふれたWebマガジン。 | 新潮社

    鎧や甲冑の歴史は、何とも涙ぐましいまでの工夫の積み重ねの歴史だ。当初は青銅などの胸当てから始まるが、やがてチェインメイル(鎖帷子)やスケール・アーマー(うろこ状の金属を皮革の下地にびっしりと縫い込んだもの)など、少しでも軽く動きやすいようなものが開発される。しかし、ロングボウ(長弓)や銃など威力の高い新兵器が登場すると、これらに対抗するため全身を覆う頑丈な甲冑が作られ……という流れで、なかなか軽量で動きやすい防具は実現しなかった。 自らを「最後の騎士」と称した神聖ローマ帝国皇帝・マクシミリアン1世(1459-1519年)は、自分専用の甲冑工場を建て、実用的かつ軽量化した鎧を作らせた。研究の結果、薄い鉄板を波形に加工することで強度を稼ぎ、その溝で剣や矢を受け流す甲冑が完成する。しかし、ここまで手間ひまをかけたマクシミリアン式甲冑でさえ、総重量は35kgもあったというから、並の体力では歩き回る

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