レアル・マドリーにモウリーニョという劇薬がもたらした勝利と副作用。打倒バルセロナの結末【レアルの20年史(4)】 世界のフットボールシーンは、この約20年で大きく変わったと言える。ボスマン判決により欧州での選手の契約と移籍のあり方が変わり、今では100億円を超える契約解除金(移籍金)も珍しくはなくなった。その間、名門クラブはどのような変遷をたどったのか。レアル・マドリーの現代史を複数回に渡って取り上げる。(文:西部謙司) 2009年6月に会長に返り咲いたフロレンティーノ・ペレスは、さっそく大型補強を行っている。クリスティアーノ・ロナウドとカカを迎えた。カカについてはレアル・マドリーではやや不遇だったが、ロナウドは9シーズンに渡ってクラブの顔となり、エースとして大活躍することになる。カリム・ベンゼマ、シャビ・アロンソもこのシーズンの加入なので、未曾有の大補強を敢行したといえる。 率いたのはマ