『WANDA/ワンダ』あらすじ ペンシルベニア州。ある炭鉱の妻が、夫に離別され、子供も職も失い、有り金もすられる。少ないチャンスをすべて使い果たしたワンダは、薄暗いバーで知り合った傲慢な男といつの間にか犯罪の共犯者として逃避行を重ねる…。 Index アンチ・ヒロイン像 バーバラ・ローデンとは何者か? ティファニーブルーの粒子 結末を拒否する映画/ヒロイン アンチ・ヒロイン像 「彼女は閉じ込められていて、決してそこから抜け出せない。彼女のような人は何百万人もいる」(バーバラ・ローデン)*1 「彼が離婚したいなら構わない」。離婚調停裁判でワンダ(バーバラ・ローデン)は裁判官にそう告げる。パジャマのような装いのワンダは、髪にカーラーを巻いたままバスに乗って裁判所に移動する。タバコを吸いながら登場するワンダは、裁判に遅刻している。傍聴席には夫が結婚する予定だという新しい妻も来ている。ワンダは夫と