Credit: killerb10/E+/Getty 英語には「feed a cold, starve a fever(風邪には大食、熱には小食)」ということわざがある。このたび、マウスに食餌を与えるとウイルス感染と戦うのに役立ち、飢餓状態にすると細菌感染と戦うのによい戦略になるという結果が得られ、このことわざが裏付けられた。 エール大学医学系大学院(米国コネチカット州ニューヘイブン)のRuslan Medzhitovらは、細菌であるリステリア菌あるいはインフルエンザウイルスのどちらかを感染させたマウスにおいて、栄養状態が及ぼす影響を研究した。細菌を感染させたマウスは、食餌を与えない場合に生存したが、食餌を十分に与えた場合には死亡した。対照的に、インフルエンザウイルスを感染させたマウスは、飢餓状態の場合にはほぼ全てのマウスが死亡したが、食餌を十分に与えた場合にはほとんどのマウスが生き延びた