「入院制限」では感染爆発・医療崩壊の危機を突破できない 病床増設と接触削減に総力を 小此木潔 ジャーナリスト、元上智大学教授 新型コロナウイルスを甘く見る楽観論に染まって東京五輪開催を強行したあげく、感染爆発を止められなくなった菅政権は、8月2日の医療提供体制に関する関係閣僚会議で「入院制限」を打ち出した。重症患者や重症化リスクのある患者しか入院させないという苦肉の策だ。菅首相は、「必要な医療を国民に供給するため」と説明したが、これではまったく解決策にはならない。 「首相も都知事も、辞めた方がいい」 このままだと、医療崩壊のため自宅で命を落とす人々が増えるのは目に見えている。コロナと日々戦っている医師から、菅首相や小池都知事に辞任を求める意見が出て、テレビに流れたのも当然の成り行きだ。東京の一日当たり感染者は5日の発表でついに5000人を突破し、自宅療養者は1万4000人を超えた。もはや総