■「特別な規制はない」 米空軍兵による少女誘拐暴行事件の初公判があった12日夜。嘉手納基地へと続く沖縄市のゲート通りは、多くの米兵でにぎわっていた。この日、在沖米軍トップらが、基地外行動を規制する「リバティー制度」を強化するなど対策を講じていると発表した。しかし、兵士から返ってきたのは「特別な規制はない」という声だった。 ことし1月、沖縄に配属されたという米軍キャンプ・ハンセン所属の海兵隊の男性(19)は友人とゲート通りを訪れた。事件を知ったのは数日前。「最悪な事件。私たちは日本とその周辺諸国を守るためにいる」と険しい表情を見せた。最近、行動制限や外出規制があったか尋ねると「特別な規制はない」と淡々と話した。 少女が性犯罪の被害に遭い、県民から抗議の声が噴出した事件の裁判があった夜、基地の門前町を歩いた。