図書館で借りた本。 サブタイトルは「自然に潜む数学の真理」だが、作者の掲げるキーワードは「円から楕円へ」である。 たいへん面白く読めた。 曲線の秘密 自然に潜む数学の真理 (ブルーバックス) 作者:松下泰雄 講談社 Amazon 第1章は「曲線を見る、そして何を知る」 デカルトの方法序説は有名だが、序説は序説であり、その先の為の準備である。序説に続くのが「幾何学」である。現代使われている代数の記法の多くはデカルト由来である。またこの本のコラムではデカルトによる代数の幾何的解法も書かれている。これは数学科の大学生がオマケ的に習う「角の三等分の不可能性の証明」の前提となる「作図と四則演算の対応」である。 第2章は「円と円周率」 第3章と第4章が惑星軌道の話。3章がコペルニクスで4章がケプラー。コペルニクスとケプラーに共通するのはデータの尊重ということらしい。コペルニクスは天動説から地動説という