オーストラリア・クイーンズランド大学の研究者らは、ギンピ・ギンピと呼ばれる植物から、まるでクモやサソリが持つ毒に似た毒素を新たに発見しました。 現地の言葉でギンピ・ギンピと呼ばれるイラノキ属のデンドロクニド・モロイデス(学名:Dendrocnide moroides)は、オーストラリアのクイーンズランド州北東部の熱帯雨林に自生する植物で、大抵は0.1~1mほどの軟らかい低木です。 N. Teerink / CC BY-SA この植物の葉や茎、果実には細やかな毛が生えています。見た目はふわふわしてそうで、つい触ってみたくなりそうですが、この毛は針状の構造を持つ「刺毛」と呼ばれるもので、これが皮膚に触れると皮下注射のように神経毒が注入され、ほんの一瞬触れただけでも強烈な痛みをもたらし、数日から数週間も続きます。 論文の特筆者はこの痛みについて、「ギンピ・ギンピに触れると最初は焼けるような激痛が