(※該当作品のネタバレを含みます) 以前に当ブログに吉田秋生『海街diary』についての感想を上げており、様々なコメントをいただいたこともあって、あらためて『海街』最終巻に掲載されていた番外編なども含めた感想も書こうかと思いつつもグズグズしているうちに続編というかスピンオフな新作『詩歌川百景』が先日雑誌『flowers』で始まってしまった。そこでさっそく初回を読んでみたのだが、正直なところ、以下の記事でつらつら吐き出させてもらった違和感が残念ながらあまり解消されないどころか、かえってさらにモヤモヤが増してしまった次第である……。 【感想・批評】吉田秋生『海街diary』への違和感ふたたび —不在の脅威、真の元凶— すでに既読の方はご存じの通り、前作『海街diary』の四姉妹の末妹すずの「弟」であった青年・和樹をはじめ山間の小さな温泉町で暮らす人々の人生模様を淡々と繊細に描いていく……という