数値解法は、目標位置・姿勢に近づけるように関節角度を少しずつ調整していき、逐一計算することで最終的に解を求めるという方法です。 この手法の利点は、実装が比較的簡単であり、複雑な運動学のロボットアームでも解が出せることです。 しかし、計算に時間がかかることや、計算精度を上げると計算時間が増えるという欠点があります。 解析解法は、数値解法とは対象的に数学的に逆運動学の解を求める手法です。 例としては、順運動学の式を変形や代入によって計算して逆運動学の解を求める代数的な解法や、ロボットアームのもつ幾何的な特徴を利用して各関節角度や位置、姿勢を求める幾何的な解法があります。 代数的な解法は、自由度の低い計算が楽なロボットアームの場合には有効な手段ですが、今回扱うような6自由度のロボットアームを解くとなると計算が厳しくなります。 一方、幾何的な解法は、代数的な解法よりも簡単な計算で関節角を求めること