書店のビジネス書コーナーに居並ぶ「ハーバード」を冠した本は、とうに“賞味期限切れ”なのだという。2008年の金融危機を機に米ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)は深く自省し、大きな教育改革を断行した。その改革の申し子こそ、日本の東北を舞台にしたジャパンIXP(Immersion Experience Program)、直訳すれば(東北で)「どっぷり現場につかって経験して学ぶプログラム」だった。改革について『ハーバードはなぜ日本の東北で学ぶのか』を書いた元ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチセンター アシスタント・ディレクター の山崎繭加氏に聞いた。 頭と体と心のバランスを取る教育へ転換 ──その改革、初めて知りました。 ビジネススクールは社会が求める人材を本当に育成できているのかという疑問が、実業界で高まっていました。2008年はHBS100周年の年でもあり、ここであらためてビジ